こだま工房のこだわり その1 〜水と土地〜
【葉山の清水】
かつて羽黒山、月山とともに出羽三山に名を連ねた出羽修験の山、葉山。その、生活排水の混ざらない葉山の清水を気温の低い夜間・または早朝に水田へとひきます。特に田植えが始まってからの2〜3週間はもっとも雑草が繁殖しやすい時期なので、この期間の水質管理は特に重要になります。
【砂壌土の扇状地】
こだま工房の水田は、砂壌土で形成された扇状地にあります。縄文時代の遺跡が発見された土地でもあり、古代から作物を育てるのに適していた場所だったということが推測されます。「砂壌土」とは、土の中に小石の層がある土壌のことで、あの新潟県魚沼の土と同じ性質なのです。
こだま工房のこだわり その2 〜種子消毒・有機・玄米保存〜
【無農薬より種子消毒】
最近、無農薬をうたった農産物がよく取り上げられていますが、こだま工房では乾燥籾(もみ)を60度のお湯に10分間つけて種子消毒(※正しくは水稲種子温湯消毒といいます)をしています。これを行うことで、種子伝染するいもち病・ばか苗病・イネシンガレセンチュウ等をほぼ確実に防除でき、しかも化学農薬を使用しないため、廃液処理が問題にならない等、環境にやさしい取り組みになるのです。種子消毒に手間を惜しまないことが、お米の味と品質をわける、と小玉さんは話しています。
【甘い香りのする有機】
有機栽培で大切なことは、「どんな有機を使うか?」ということです。こだま工房で使っている有機はやさしくて、甘い香りがします。これは、発酵度合からくるものだということですが、腐敗臭のする有機は問題外!です。なぜなら、ニオイの元になる「ガス」は、稲の生育、特に稲の根に良くないからです。
【出荷までは玄米保存】
米は通常、精米してから1ヶ月が賞味期限とされます。そのため、お米の注文が入るまでは玄米を冷蔵保存しておくのです。ちなみに、冷蔵温度は5度。これは、雪室(ゆきむろ)と同じくらいの温度なのです。通常米を保存するのに適した温度は15度というのが一般的ですが、こだま工房ではおいしさを長く保てるようにと、雪国山形ならではの保存温度を守っています。
〜小玉さんの裏話〜
「以前作業小屋を改築したときに、地元の大工さんに2年間冷蔵保存していた玄米を精米して、おにぎりを作って出してみたんです。そうしたら『新米の味がしておいしい!』と喜んでくれました^^もちろん最後に種明かしをしましたが、おもわず笑ってしまいましたよ^^」
※通常、余ったお米は麹(こうじ)にし、自家製味噌の原料として使います。
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